このページの位置
ホーム > 島留学 > 1. 島留学の基本的な考え方

島留学

  • 1. 島留学の基本的な考え方
  • 2. 島留学寮費等補助制度概要

1. 島留学の基本的な考え方

「島留学」開始の経緯と狙い

島内の中学生とその保護者へのアンケートとヒアリングの結果、島の子どもや保護者の中にある島前高校に対する不満や不安など本音が見えきました。

「刺激や競争がない」「多様な価値観との出逢いがない」「新しい人間関係をつくる機会がない」

多感で価値観の広がりを見せる高校時代に、島の少数の生徒だけでクラス替えもないとなると、人間関係が固定化・序列化し、価値観も同質化していきやすい。まさに「井の中の蛙」なってしまうという不安。また、そうした刺激や競争がないような環境では切磋琢磨がおきにくく、社会に出てから重要になる多様な人たちと協働していくコミュニケーション力や人間関係構築力も育ちにくい、といったことへの不安の声でした。

「島留学」は、そうした島の小規模校の課題を解決し、島ならではの環境に刺激を与え、活性化を図るための仕組みです。広く全国から来た意欲的な生徒たちと島の子どもが高校生活を共にすることで、新たな人間関係を構築したり、多様な価値観やものの観方を相互に発見したりする環境をつくること、またお互いに刺激を与え合い、学力や生きる力を相互に伸ばしあうことを狙いとしています。

「島留学」で対象としている生徒

一言でいうと、島の子どもたちや学校・地域に良い刺激を与えてくれるような意欲的な生徒です。地域活動や社会貢献活動に興味関心が高かったり、自分の興味ややりたいことに自分からどんどんチャレンジしたりする生徒、学業や部活、生徒会活動などに全力で打ち込みたい生徒、不便さや不自由な中で自分を高めたい生徒などです。この島の‘不便さ’や、島前高校の特徴と考え方を理解したうえで「この島で、この島前高校でやりたい」という意志で選ぶ生徒を対象にしています。

「島留学」による効果

大阪の進学校から島前高校に来た島留学生は、島内で最も成績が高くテストで常に一番をとってきた島の生徒よりも上の成績をとりました。テストで負けたことが、島のその生徒の心に火をつけ、二人は良い意味でのライバルとして、学力を高めあいました。またそうした彼らの影響で、学級全体にも学習に向かう空気が生まれ、クラス全体の学力も伸び、その学年は約3割が国公立大学に入学するなど、今までにない進学実績になりました。

もう一つの事例が、高校生が地元の観光プランを作成し競いあう全国大会「観光甲子園」に島前高校が挑戦したときのことです。「島の魅力を再発見して、新しい観光企画を考えよう」と始めたものの、地元の生徒たちにとっては当たり前のことばかりで、地域資源の発掘や独自の切り口がなかなか打ち出せず苦しんでいました。そこに島外から来た生徒が入ったことによって、島の生徒たちが見過ごしていたものたちに、次々とスポットライトを当たっていきました。異なる視点からの気づきは、島の生徒たちが地元の魅力を再発見することを後押ししてくれました。そうした島の子と島留学生の相互作用の結果、彼らがいきついた結論は、「この島の一番の魅力は‘人’だ!」「自然が少ない都会の人に、自然を楽しむ‘自然体験’ツアーが人気になっているように、人とのつながりが希薄化している都会の人には、自然体験ならぬ、‘人間体験’をするツアーも受けるはず」。ということで、彼らは地域の‘人’を観光資源と捉え、「島の人間力にあふれる人たちと出逢い、交流し、人とのつながりをお土産に持って帰る」観光プラン『ヒトツナギ』をつくりあげ、第一回観光甲子園において見事グランプリ(文部科学大臣賞)に輝きました。

島内出身の女子生徒は、観光甲子園のステージの上で「ずっと島で生まれ育った私は、最近まで島の魅力なんてわかりませんでした。ただ、本土から来た生徒が、『島前っていいね~』と感動しているのを見て、島を見る目が変わりました。この感覚をもっと多くの島の子たちに伝えたいと思いこのプランをつくりました。」と語りました。その想い通り、この観光プラン『ヒトツナギ』は、島外の中高生に加え、島内の中高生を参加対象者としており、その島外の子と島の子がペアになって島の‘人’という魅力を堪能する旅の企画となっていました。ちなみに、その後この企画を考えた彼らは、地域の人たちを巻き込んで、全国から参加者も集め、この『ヒトツナギ』のツアーを本当に実現化させています。

ページトップへ